「セルビアって名前はニュースやスポーツで聞くけれど、場所もイメージも湧かない」
「昔の紛争のニュースのせいで、どうしても怖いイメージがある」
ヨーロッパ旅行を検討しているあなたも、そんなふうに思って選択肢から外していませんか?
結論から申し上げます。セルビアはバルカン半島の中央に位置する、治安が良好で、世界有数の親日的な美食の国です。
実は今、旅慣れた人々の間では、「西欧諸国の半額以下の予算で、絶品の肉料理とワインを楽しめる最高の穴場」として密かに注目を集めています。かつての「紛争の国」というイメージは、今のセルビアには当てはまりません。
この記事では、ベオグラードに3年間住んでいた私が、セルビアの正確な場所から、住んでみて初めて分かったリアルな治安、そして旅人が絶対に知っておくべき注意点までを徹底解説します。
この記事の著者
東雲 翼(しののめ つばさ)
バルカン半島専門トラベルライター
セルビアの首都ベオグラードに3年間在住。バルカン半島全カ国をバックパックで周遊し、現地の食文化や最新の治安情勢に精通する。「住んでみないと分からないリアルな魅力」を発信中。
1分でわかる「セルビア」の場所:バルカン半島のど真ん中
まずは、「セルビアがどこにあるのか」という疑問を解消しましょう。
セルビア共和国は、ヨーロッパ南東部にあるバルカン半島の中央に位置する内陸国です。
地図上で見ると、イタリアの右側(アドリア海を挟んだ対岸)、ギリシャの上側に位置しています。セルビアはバルカン半島の「十字路」とも呼ばれ、北はハンガリー、西はクロアチアやボスニア・ヘルツェゴビナ、東はルーマニアやブルガリアなど、合計8つの国と国境を接しています。
セルビアには海がありませんが、その代わりにヨーロッパ第2の大河であるドナウ川が国土をゆったりと流れており、美しいリバーサイドの景観を作り出しています。
「危ない国」は過去の話。データで見る治安と親日のリアル
「場所はわかったけど、やっぱり治安が心配…」
そう思うのは無理もありません。正直に言います。私も初めてベオグラードの空港に降り立った時は、少し身構えていました。「旧ユーゴスラビア=紛争の国」というイメージが、どうしても頭の片隅にあったからです。
しかし、その緊張は街に出てすぐに解けました。現在のセルビア、特に首都ベオグラードの治安は、西欧の主要都市よりも統計的に安全なのです。
パリやロンドンよりも安全?驚きのデータ
ベオグラード(セルビア):38.50(低い)
パリ(フランス):57.66(高い)
ロンドン(イギリス):54.42(高い)
※数値が低いほど安全
出典: Crime Index by City 2024 – Numbeo
ベオグラードと治安データの関係は、多くの日本人旅行者が抱く「東欧は怖い」という先入観を良い意味で裏切ってくれます。私自身、3年間住んでいましたが、基本的な注意をしていれば身の危険を感じることは一度もありませんでした。
世界有数の「親日国」である理由
セルビアを訪れた日本人が最も驚くのが、現地の人々の「親日ぶり」です。カフェで隣り合ったおじいさんに、「お前は日本人か?俺たちは日本が大好きなんだ!」と話しかけられ、地酒をご馳走になることも珍しくありません。
背景には、長年の友好関係に加え、東日本大震災の際にセルビアが世界トップクラスの義援金を日本に送ったという事実があります。
【専門家アドバイス】
結論:ベオグラード中心部は夜でも安心して歩けるエリアが多いです。
夜10時過ぎでも家族連れが散歩しているほど平和ですよ。
旅好きがハマる理由:西欧の半額で楽しむ「肉とワイン」の楽園
旅慣れたあなたがセルビアにハマる最大の理由は、その圧倒的な「コストパフォーマンス」と「美食」にあります。
フランスやイタリアを旅した後だと、セルビアの物価の安さに感動すら覚えるはずです。
500円で満腹?肉好きにはたまらない「チェヴァプチ」
セルビア料理の主役は肉。
名物チェヴァプチ(Cevapcici)は、スパイスの効いた皮なしソーセージのような料理で、食堂なら約500円。
さらにセルビアは知る人ぞ知るワイン大国。レストランのグラスワインも200〜300円程度。
物価比較
| 項目 | パリ・ロンドン | ベオグラード |
|---|---|---|
| ビール1杯 | 1,000〜1,500円 | 250〜400円 |
| ランチ | 2,500〜4,000円 | 800〜1,500円 |
| ホテル(3つ星) | 25,000円〜 | 8,000円〜 |
| 交通費(初乗り) | 500円〜 | 150円〜 |
このように、セルビア滞在費は西欧の1/2〜1/3で済みます。
ここだけは注意!コソボへの移動と「入国スタンプ」の罠
旅慣れた人でも陥りがちな「落とし穴」があります。それがコソボとの移動ルートです。
「コソボ → セルビア」はNG
セルビアはコソボの独立を認めていません。そのため、コソボから直接セルビアに入国すると、セルビア側の入国スタンプがない=不法入国扱いとなり、入国拒否される可能性があります。
安全なルート
- セルビア → コソボ → セルビア(OK)
- 第三国 → コソボ → セルビア(NG)
周遊する場合は、コソボの後は一度第三国へ出てから再入国しましょう。
まとめ:次の休暇は「西欧の半額」で最高の体験を
- 場所:バルカン半島の中央、8カ国に囲まれた内陸国
- 治安:パリやロンドンよりも良好
- 魅力:親日で美食、物価は西欧の半額以下
- 注意:コソボからの入国ルート
「紛争の国」という古い印象をアップデートして、ぜひベオグラードの街を歩いてみてください。
ドナウ川の夕日と美味しいワインは、きっと「もっと早く来ればよかった」と思わせてくれるはずです。
まずは航空券検索サイトで料金をチェックしてみてください。新しい旅の扉はすぐそこです。


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