妊娠・出産に関するネットの掲示板や、婚活の話題などで時折見かける「マル高(まるこう)」という言葉。初めて聞いた方は「一体何のこと?」と疑問に思うかもしれません。
結論から言うと、「マル高」とは医療現場などで使われる「高齢出産(高年妊娠)」を意味する隠語・略称です。
この記事では、マル高と呼ばれる年齢の定義や、なぜ「マル高」という名前がついたのかという歴史的な背景、そして現代の医療現場での扱われ方について分かりやすく解説します。
1. 「マル高」の年齢定義は何歳から?
医学的な基準において、マル高(高齢出産)とされる年齢は明確に定められています。
- 初産婦(初めての出産)の場合: 35歳以上
- 経産婦(2回目以降の出産)の場合: 40歳以上
つまり、一般的に「35歳」という年齢が、マル高と呼ばれるひとつの大きなボーダーラインとなっています。婚活市場において「35歳の壁」とよく言われるのも、この医学的な定義が背景にあるためです。
2. 由来は「母子手帳に押された赤いハンコ」
なぜ「高齢出産」のことをわざわざ「マル高」と呼ぶようになったのでしょうか。それには、昭和から平成初期にかけての産婦人科の慣習が関係しています。
かつて、35歳以上で妊娠した女性が役所で母子健康手帳(母子手帳)を受け取ったり、産院を受診したりすると、手帳の表紙に「高」という漢字を丸で囲んだ赤いスタンプ(㊙マークのようなもの)がデカデカと押されていました。
これは、医療従事者がパッと見て「この妊婦さんは年齢的なリスク(妊娠高血圧症候群や難産など)が高いから、より注意して診察しなければならない」と一目で情報を共有するための、いわばリスク管理の符丁(目印)でした。
3. 現在はスタンプ廃止?「高年妊娠」への変化
しかし、妊婦さん側からすれば、自分の母子手帳に「高齢」のレッテルを貼られるような赤いハンコを押されるのは、非常にショックでプレッシャーのかかる出来事でした。
現在では妊婦の心情に配慮し、母子手帳の表紙に「マル高」のスタンプを押す自治体や病院はほとんどなくなりました。
また、言葉の響きが与えるネガティブな印象を避けるため、医療現場でも「高齢出産」という言葉の代わりに「高年妊娠(こうねんにんしん)」というフラットな呼称が使われるようになっています。
電子カルテなどの医療関係者しか見えない場所には「マル高」と記載されることもありますが、患者の目に触れる場所で使われることは減っています。
4. まとめ:「マル高」は安全のための合言葉
「マル高」についてのポイントをまとめます。
- 意味: 高齢出産(高年妊娠)のこと。
- 年齢: 35歳以上の初産婦、または40歳以上の経産婦。
- 由来: 昔、医療従事者が注意喚起のために母子手帳に押していた「○に高」のスタンプから。
「マル高」と聞くと少し身構えてしまうかもしれませんが、決して悪い意味のレッテルではありません。お母さんと赤ちゃんの命を安全に守るために、「医療スタッフ全員でより手厚くサポートしよう」という医療現場の決意の表れでもあります。現代は医療技術も大きく進歩していますので、過度にプレッシャーに感じる必要はありませんよ。


コメント