取組むの送り仮名はどれが正解?取り組む・取組との違いと使い分けを徹底解説
「新規プロジェクトに全力でとりくむ」。この一文を書く際、「取り組む」とするか「取組む」とするか、迷った経験はありませんか?パソコンの変換候補には両方が出てくるため、どちらが本来の正しい表記なのか、確信を持てないまま使っている方も多いはずです。
日本語の送り仮名には、昭和48年に告示された「送り仮名の付け方」という公的なルールが存在します。こうした指針については、文化庁(送り仮名の付け方)によって細かく定められており、公用文やビジネス、教育現場での基準となっています。本記事では、3,000字を超える圧倒的なボリュームで、「取組む」の正体と、プロが実践する使い分け術を徹底解説します。
- 動詞(〜する時):原則は「取り組む」。「い」を入れるのが公用文のルール。
- 名詞(〜の時):原則は「取組」。「い」を省くのが一般的(例:環境への取組)。
- 許容(例外):慣用的に「取組む」と「い」を省くことも認められているが、ビジネスでは「取り組む」が最も安全。
1. 文化庁が定める「送り仮名の通則」を深掘り
なぜ「取り組む」が原則とされるのか、その理由は「複合動詞(二つの言葉が合体したもの)」のルールにあります。
複合動詞のルール(通則6)
「取り組む」は、「取る(とる)」と「組む(くむ)」という二つの動詞が組み合わさってできています。文化庁のルールでは、複合動詞は「もとの単語の送り仮名をそのまま引き継ぐ」のが原則です。
- 取る + 組む = 取り組む
- 書き + 換える = 書き換える
- 打ち + 合わせる = 打ち合わせる
このため、学校教育や放送業界、官公庁の文書では、この原則に基づいた「取り組む」が正しい表記として扱われます。こうした論理的な表記の普及については、文部科学省が進める言語能力の向上においても、正確なコミュニケーションの基礎として重視されています。
2. 「取組む」「取組」と書くのが許される理由
一方で、ビジネス文書や相撲の世界、スポーツの対戦表では「取組む」「取組」という表記も非常によく見かけます。これには以下の「許容」ルールが関係しています。
| 表記 | 分類 | 主なシーン |
|---|---|---|
| 取り組む | 本則(原則) | 教科書、ニュース、公用文、丁寧なビジネスメール。 |
| 取組む | 許容(例外) | 読み間違える恐れがない場合の省略。新聞や雑誌。 |
| 取組 | 名詞的用法 | 相撲の「取組」、企業の「CSR活動の取組」など。 |
名詞になると「い」が消える理由
「取組」や「受付」「申込」のように、名詞として完全に定着している言葉については、送り仮名を省くのが一般的です。これは、漢字だけの組み合わせにすることで「熟語(単語)」としての独立性を高めるためです。例えば、官公庁の資料でも、動詞は「取り組む」と書き、タイトルなどの名詞は「〜への取組」と使い分けているケースが多々あります。
3. ビジネスシーンでの「取組む」の使い分け事例集
現場で迷わないために、具体的なケーススタディを見ていきましょう。
ケースA:社外向けの報告書やメール
推奨:取り組む
「弊社はSDGsの達成に向けて積極的に取り組んでまいります。」
社外向けの文書では、最も丁寧で公的な「本則」に従うのが無難です。「い」が入っていることで、文章全体が柔らかく、かつ正確な印象を与えます。
ケースB:スローガンや見出し(名詞)
推奨:取組
「2026年度 働き方改革の取組について」
見出しや箇条書きでは、文字数を抑えて視認性を高めるために、送り仮名を省いた名詞形が好まれます。こうした情報のデザインについては、総務省が推進する情報アクセシビリティ(見やすさ・伝わりやすさ)の観点からも、状況に応じた使い分けが有効です。
4. スポーツ・相撲業界における「取組」の特殊性
「取組(とりくみ)」という言葉を語る上で、日本の国技である「相撲」は欠かせません。
また、ラグビーやサッカーなどの対戦についても「注目の取組」と書くことがありますが、これも名詞として扱われるため、送り仮名を省くのが一般的です。
5. Q&A:よくある「取組む」の疑問を一掃!
6. まとめ:正確な表記で「信頼」を取り組もう
「取組む」と「取り組む」の迷いに、これで終止符が打てたでしょうか。動詞として使うなら、原則の「取り組む」。名詞としてタイトルなどに据えるなら、スッキリした「取組」。この二つを使い分けるだけで、あなたの文章はぐっとプロフェッショナルな輝きを放ちます。
言葉の細かいルールを知ることは、単なる知識の蓄積ではなく、読み手に対する「配慮」です。正確な送り仮名を使うことで、情報の受け手はストレスなく内容に集中することができます。こうした誠実な姿勢こそが、ビジネスにおける「良い取組」の第一歩となるはずです。
正確な言葉選びは、e-Gov法令検索(総務省)で見られるような、国家の基盤となる正確な情報伝達の精神にも通じています。この記事を参考に、自信を持って「取り組んで」ください!
参考文献・リンク


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